2013/3/1

【雑誌・書籍】 月刊「茶」2013年3月号

静岡県茶業会議所発行の茶業専門雑誌「茶」に中森久美子が寄稿した文章が掲載されました!

20130301_cha_01

20130301_cha_02

 

お茶の魅力を消費者へ 「お茶で笑顔の提案を」

~一杯のお茶で人を笑顔にしたい~ これが私たちのお茶作りにかける想い、販売で掲げているテーマです。
私は6年前に東京のサラリーマン家庭から三重のお茶農家に嫁いできました。主人とは趣味のスノーボードを通じて知り合ったため、茶業は未知の世界でしたが、「お茶農家の嫁」として日常を過ごす中で、お茶の魅力、農家の魅力を日々感じています。そして、この「魅力を発信すること」を自分の使命とし、茶農家の仕事に携わっています。
嫁ぎ先である(有)中森製茶は、主人で二代目となる茶専業農家で、自家工場で製造した荒茶を市場に出荷してきましたが、2009年からは本格的に販売(小売)も手がけるようになりました。近年の市場価格下落の影響もありますが、「自分たちで作ったお茶は自分たちの手で販売したい」という想いが強くなったためです。私たち以上に「作り手のこだわり」や「お茶にかける想い」を伝えられる存在はいないのですから。マルシェ(産直市)での出店、催事への参加、農閑期は毎週末、三重から東京を車で往復し、販売の経験を積みました。お客様からの反応を肌で感じ、多くの失敗と学びを得ながら、「私たちらしい、私たちにしかできない販売方法」を模索しています。そこで「笑顔」が大きなキーワードになりました。飲んで頂いた方の「笑顔」が私たちにとって一番の喜びであり、大きな励みになるのはもちろんのことですが、お客様にとっても「お茶が笑顔を広げる“ツール”」になることをお伝えしたい。飲んだお茶が美味しかったら“ほっと一息”できますよね。ご家族や友人、お客様をもてなすために淹れたお茶で「美味しい!」と笑顔になってもらえたら、その空間はとってもHAPPYになると思うのです!ただ買ってもらうことを目的にするのではなく、「お茶で笑顔の提案をしていくこと」をこれからも続けていきたいと思っています。
具体的な取り組みをいくつか紹介させて頂きます。まずは、お茶ができるまでの過程や作り手の存在を楽しんで頂けるような情報発信を心がけています。結婚当初からブログは続けていますし、オンラインショップ「茶娘どっとこむ」でも私たちがお茶作りを楽しんでいる様子をお伝えできるように「笑顔」の写真を前面に出し、想いを伝えるページを増やしました。Facebookで毎日発信している茶農家の日常はファンの方から100以上の「いいね!」を頂けることも多くなり、そこからのご縁でご来店頂いたり、お客様と双方向のコミュニケーションがとれる大切な場になっています。また、お茶の名前やパッケージも工夫しています。書かれている文字はほとんど主人による手書きの筆文字で、商品によっては1枚1枚手書きしています。それを伝えると喜ばれるお客様が多く、「気に入った文字を選ぶ楽しみ」も加わるようです。「○○さん専用茶袋」をご用意したり、茶袋に直接メッセージを書くことで、“特別感”を演出し、プレゼントに利用したいと思って下さるお客様も増えています。今後はよりお客様との関係を深めるためにも、“農家が主催する”お茶淹れ教室や交流会を開催していきたいと考えています。
「心を込めて作ったお茶を飲んで下さった方が笑顔になってくれたら嬉しい」「作り手との対話も楽しんでもらいたい」「少しでも多くの方にお茶の魅力や可能性を感じて欲しい」「お茶が人と人の繋がりを大切にする“和”の一翼を担って欲しい」お茶にかける夢がどんどん広がっています。だからこそ、私たちはお茶を、お茶作りを、最高に楽しむ人でありたい、そんな想いを胸に、私たちはいつも笑顔で取り組んでいます。
農家だからできること、農家にしかできないこと、他にもたくさんあるはずです。一軒一軒の農家がそれを追求し、積極的に行動をおこすことが、茶業全体の振興につながるのではないでしょうか。これからも、皆さんと一緒に「茶」を楽しんでいければと思っています。 (なかもりくみこ)


メディア情報に戻る